住宅購入を考えはじめたらやるべきこと

ご相談事例

移住組のH様。第一子のご出産を控え、お子様が小学校に上がる前まで(5年以内)に戸建住宅を購入したいと考えるようになりました。昨今の金利上昇も気になるところであり、良い物件に出会えればすぐにでも動き出したいとのこと。
住宅購入する場合の予算の立て方についてご夫婦でご相談いただきました。

H様世帯のご状況
H様28歳:パート。年収160万円。第一子出産の為産休中。
夫38歳:公務員。年収600万円
世帯貯蓄:約1500万円
負債:105万円(自家用車の残債)
賃貸アパート暮らし。
お子様は2人希望。
産後は半年で復職予定。

住宅購入予算を決める前に考える3つのポイント

H様
H様

収入が足りないと感じることはありません。
でもどんぶり勘定というか…あまり気にせずお金を使ってきたので、住宅購入する上で気をつけることや、やらなければいけないことを知りたいです。

転妻FPけいこ
転妻FPけいこ

住宅ローン返済が始まったら途中で休憩したり止めたりできません
完済するまで、またはその家を手放すまで続きます。
息切れしないよう、しっかり家計の体力づくりをしておきましょう!

Point1 将来の支出の予算立てを
どんな家を買おうか、いくらくらい必要か?を考える前に、この先の住宅以外の出費の見通しを立てましょう。車の買い替えや家族の行事など、将来の出費を年表のように書き出していきます。
お子様の人数が増えたり、成長していくにつれ進級・進学で大きな支出の波が同時進行でやってくることも分かりますよ。
あまり細かいことは気にせず、まずは思いつくままに。短くても20年くらい先までイメージして。

Point2 「使えるお金」を確認
【年収から】1年間に「使えるお金」は?
源泉徴収票から確認
【月収から】1ヵ月に「使えるお金」は?
【児童手当】お子様が生まれると支給開始されます。
0~3歳未満    15000円/月 
期間中合計 54万円
3歳以上~高校生卒業  10000円/月 
期間中合計 180万円(生まれ月により異なります)
総額 234万円
※H様ご夫婦は大学卒業までは親が面倒をみるつもり、とのことなので給付金は教育費の貯蓄に回すことをお勧め。

 Point3 目的別・先取り貯蓄を始め
いつまでに・何のために・いくら必要?
例)子どもの教育費、車関連費、家族旅行費・・・
Point1で洗い出した予算から金額を決めます。
使いたい年から引き算して今から少しずつ準備を始めましょう。

いくらの家を買う?ローン返済プランを立てる

H様
H様

月々のローン返済に充てられる額は今の家賃くらいかな?と考えています。いくらくらいの家を買えますか?

転妻FPけいこ
転妻FPけいこ

「返せる額」が分かれば「借りられる額」が決まり、「買える額」が決まります。
今の家賃分をローン返済の目安にするのはイメージしやすくて良いですね。
返済額は年収の25%以内に収めるのが一つの目安。H様世帯の場合12.5万円以下がその目安になりますが、安心して生活を続けていくためには実生活に合わせた返済額の確認が大切。くれぐれも「銀行が貸してくれる額」が「無理なく返せる額」ではないことに注意です!

持ち家は賃貸住宅と違って維持管理が必要。
新築物件でも10~15年後を目安に住宅設備や屋根外壁の手入れの為、数十万円~数百万円のまとまった費用が掛かります。
「修繕積立費」として毎月のローン返済額とは別に確保しておきましょう。

Step 1 「無理なく返せる額」から「借入可能額」を計算  
↓  
Step 2 頭金として用意できる現金を決める
貯蓄額-(生活防衛費+使う予定のある費用)=「用意できる現金」

転妻FPけいこ
転妻FPけいこ

生活防衛費とは、万が一収入が途絶える状況になってしまった場合、3~6ヵ月の間無収入でも生活を維持できるよう備える費用です。住宅購入やお子様の誕生など、大きなイベントを控えている時には少し多めに備えておく方がより安心でしょう。

借入可能額 +  用意できる現金 - 諸費用 (物件価格の約10%)= 買える物件価格
※諸費用込みで貸付けている金融機関もありますが、現金払いを見込んでおく方がベターです。

転妻FPけいこ
転妻FPけいこ

これらの試算の結果、買える物件価格が希望価格に足りない場合の対応策をH様にはお渡ししました。住宅ローンの最重要ゴールは完済(完走)です。H様世帯は基礎体力のある家計ですから、気持ちよく走り切る知恵と知識を身につけ、H様の素晴らしい行動力で夢を叶えてください。応援しています!

♡ご感想をいただきました♡
元々金銭管理や家計の把握について知識不足もあり、かなりコンプレックスを抱いていた内容でもあったので明るく話してくださったことがとてもありがたかったです。
ライフイベント表(将来の家族のイベントと出費)を作成したり、現在の家計の概要を把握、最低限度の生活防衛費の確保など早速行動に移しています!

タイトルとURLをコピーしました